在宅ワークの増加で、自宅で仕事をする人が増えました。
猫と一緒に過ごせる時間が増えるのはうれしいことですが、実際には「かわいくて気が散る」「仕事中にパソコンの上に乗ってくる」など、集中を妨げる場面も多いものです。
「大事なプレゼン中、猫が突然キーボードに飛び乗って画面共有が止まった」「集中して資料を作っていたら、猫が甘えて鳴き続けて進まない」「オンライン会議で話している最中、猫がカメラの前を何度も横切って気まずい思いをした」
こんな経験、ありませんか?
かわいい姿に癒やされる一方で、仕事が思うように進まずモヤモヤする…そんなジレンマを抱えている人は少なくありません。
飼い主にとって猫は癒やしの存在。そして、いつも家に飼い主がいることは猫にとってもうれしい時間。
だからこそ、お互いにストレスなく、安心して過ごせる環境づくりが大切です。
猫が気になって仕事が進まない理由
在宅ワーク中、猫が気になって作業が止まる原因はいくつかあります。
よくある「集中妨害」パターン
- 鳴いて呼んでくる、キーボードの上に乗るなど「かまって」行動
- 食事やトイレの時間が仕事と重なる
- カメラ会議中に画面の前を横切る
- 飼い主の姿が見えなくなると不安になる
猫にとっては、飼い主がずっと家にいるのに相手にしてもらえない状況が不思議。
「遊んで」「かまって」とアピールするのも自然なことです。
とはいえ、仕事を中断するたびに集中力が途切れてしまうと、作業効率は一気に落ちてしまいます。
猫の気持ちを理解しつつ、仕事にも支障が出ない工夫が必要です。
猫も安心、飼い主も集中できる「距離感」をつくる
猫と在宅ワークを両立させるポイントは、「完全に分ける」よりも「穏やかに共存する」こと。
お互いの距離感をうまく調整すれば、猫も安心して過ごせます。
1. 猫の「安心スペース」を確保する
仕事部屋やデスク近くに、猫が安心して過ごせる場所を作りましょう。
具体的な配置例:
- 飼い主の視界に入る位置にキャットベッドを置く
- 高い場所が好きな猫には、デスク横にキャットタワーを設置
- 窓辺の光が入る場所に寝床を作る
「見えるけど邪魔しない」位置関係が理想です。
飼い主の姿が見えていれば、猫も安心しておとなしく過ごしてくれます。
デスクから1〜2メートル離れた場所に専用スペースを作ると、猫が「自分の居場所」として認識しやすくなります。
2. 作業時間と遊び時間を明確に分ける
猫は習慣を好む生き物。
「午前中は静か」「昼食後は遊ぶ」「夕方はおやつ」といったリズムを作ると、猫も次第にその流れを覚えます。
おすすめの1日スケジュール例:
- 9:00-12:00 集中作業時間(猫は静かに過ごす)
- 12:00-12:30 ランチ&猫と遊ぶ時間
- 13:00-15:00 午後の作業時間
- 15:00-15:15 おやつ休憩(猫にもおやつ)
- 15:30-17:30 残りの作業
- 18:00以降 夕食準備&猫との時間
このように決まった時間に遊んだり撫でたりすることで、仕事中に鳴いて呼ぶことも減り、互いにストレスが少なくなります。
3. 「かまって防止」アイテムを活用
どうしても作業中に猫がちょっかいを出してくる場合は、猫専用の暇つぶしグッズを活用。
効果的なアイテム:
- 自動で動くおもちゃ
- カリカリマシーン(自動給餌器)
- 鈴や音の出ないタイプのぬいぐるみ
- 知育トイ(おやつが出るパズル型)
安全な範囲で、猫がひとりでも楽しめる時間を作っておくのがポイントです。
特に自動給餌器は、決まった時間に少量ずつフードが出るよう設定できるため、「ごはんまだ?」という催促を減らす効果も期待できます。
在宅ワーカーの「猫トラブル防止策」
コード・パソコンを守る
在宅ワークの天敵は、猫による「誤操作」や「ケーブル噛み」。
電源コードやLANケーブルを保護するチューブを付けておくと安心です。
また、ノートパソコンを使う場合はキーボードカバーも必須。
猫が上に乗っても誤入力や破損を防げます。
コードは机の下や壁際にまとめて配線し、猫の目に入りにくくすると噛まれるリスクが減ります。
飲み物の転倒を防ぐ
作業中のマグカップやペットボトルは、猫のしっぽで倒されがち。
ふた付きタンブラーを使うと安心です。
最近は保温・保冷機能つきでおしゃれなデザインも多く、デスクまわりにもなじみます。
万が一倒れても、ふた付きなら被害を最小限に抑えられるため、パソコンや書類を守ることにもつながります。
画面前ブロック対策
猫が画面の前を横切ってリモート会議が中断…というのもよくある話。
モニター位置を少し高くしたり、ノートPC用スタンドを使えば物理的に猫が入り込みにくくなります。
専用のパーティションや卓上スクリーンを使うのもおすすめです。
デスク上のスペースに余裕があれば、透明アクリル板でゆるやかに区切るのも見た目を損なわず効果的です。
飼い主が外せない「安全管理」
在宅で仕事をしているとはいえ、オンライン会議中や集中作業中など目が離せない時間もあります。
その間に猫が誤って危険な場所に入らないよう、次の点をチェックしておきましょう。
基本の安全チェックリスト
- コンセント周りやキッチンの火元はカバーを付ける
- 小物・クリップ・輪ゴムなどの誤飲防止
- 窓やベランダの開閉管理
- 観葉植物の種類確認(猫に有害なものは避ける)
特に夏や冬はエアコン設定にも注意。
人が快適でも猫にとって暑すぎたり寒すぎたりすることがあります。
季節ごとの注意点
夏場:
猫は暑さに弱いため、エアコンは28度前後を目安に。直射日光が当たらない場所に避難スペースを作っておくと安心です。
冬場:
猫は寒がりですが、暖房器具に近づきすぎるとやけどの危険も。ペット用ヒーターやブランケットを用意し、猫が自分で温度調節できる環境を整えましょう。
温湿度計をデスク横に置いておくと、仕事中でも環境チェックがしやすいです。
猫と一緒に働くためのおすすめアイテム
在宅ワークと猫の共存を助ける便利グッズはたくさんあります。
代表的なものをいくつか紹介します。
導入したいアイテム一覧
- デスク横に置ける小型キャットハンモック
猫が安心して近くで昼寝できる - 静音タイプの自動おもちゃ
飼い主の作業を邪魔せず遊べる - ふた付きタンブラー
飲み物転倒防止に - コード保護カバー・キーボードカバー
作業機器の安全を守る - 温湿度計・サーキュレーター
部屋全体の快適管理に
こうした工夫を重ねることで、猫も「自分の居場所」を理解し、落ち着いて過ごせるようになります。
初期投資は多少かかりますが、長期的に見れば仕事効率と猫の快適性の両方が向上し、結果的にストレスフリーな日々につながります。
まとめ:猫と飼い主、どちらも穏やかに過ごせる環境を
在宅ワーク中、猫がそばにいると気が散ることもありますが、それ以上に心が和らぐ時間も多いものです。
飼い主にとっては癒やしを、猫にとっては安心を。
お互いの存在が、日々の仕事を支える力にもなります。
猫の行動を「困った」と感じる前に、まずは環境を見直すこと。
少しの工夫で、仕事も暮らしも驚くほど快適になります。
猫と飼い主、どちらにとっても心地よいワークスタイルを、今日から始めてみませんか。


